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「でもさ、良かったよ。蒼と浩介が上手くいってくれて」
尊の脳天気過ぎる発言に、思わず、
「え?」
と、首を傾げる。
「紹介した手前、一応心配だろ。でも、こないだ4人で出掛けた時、蒼が浩介のアイスを食べてるの見て安心した」
「ア……イス?」
「そう、アイス。だって蒼、俺は兎も角、紅花の口つけた物ですら食えないじゃん。なのに、浩介のは食えるんだな、って思ってさ」
尊のその言葉に、思わず唇を噛み締め下を向く。
そう、私は他人が口をつけた物を食べたり飲んだりする事が出来ない。
それは、両親や紅花にさえ当てはまる事で……。
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