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ソファに体を沈めると、少し気分が落ち着いた。
ゆいがもうすぐ出てくるかと思うと何だか緊張してしまうけど、
ゆいを笑顔で迎えてあげたい。
私は最後の涙をタオルで拭き、鼻をすすった。
「げ。おまえ鼻水は拭くなよ。」
「え。もう遅いけど。」
「…お前って、意外に涙もろいんだな。」
「はは。そんなことないよ。あんまり泣かないし、今日はいっぱい泣いたから体の中が浄化されたかも。」
「そりゃ、よかったな。」
そんな会話で成瀬さんは、私を笑顔にしてくれたのかもしれない。
だって、
本当に自然に笑っちゃってたから私。
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