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ゆいは本当に自分が好きになった部長を。
自分に必要な部長を確かに選んだんだ。
3年かかって。
そして今、この幸せそうな笑顔。
だから、部長の言葉には説得力があったのかもしれない。
後になって聞いた話では、部長もゆいのことを2年以上も想っていたらしい。
あのルックスに、仕事が出来て、あの若さで部長職。
ゆいと部長は完全に同じ価値観だった。
二人は似ていた。
私もそんな二人のような恋が、
今度こそ『恋』が出来るだろうか。
成瀬さんと部長は全く違う言葉で私をいい方に導いてくれた気がした。
私の心は軽かった。
私はその後、ゆいと美味しい料理を味わって、笑って、話して、幸せだった。
その夜、ゆいの家に泊まることになったけど、ゆいは部長と相談するそぶりも見せずに、部長とは暗黙の了解みたいに私を泊めてくれた。
そんなことを自然に出来る二人が心底羨(ウラヤ)ましくて、心がじんわり熱くなった。
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