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「……り……里優サン?あの……?」
俺は血の気がひくような感覚を覚えながら、目の前でにこにことしている幼馴染みに恐る恐る尋ねる。
「何?あ、もしかして痛い?きつくやりすぎたかな」
「いやそれは大丈夫…じゃなくてっ!!これ、これは、どういうことなんだよっ!?」
俺の手首や足を心配そうに見つめる里優に思わず大丈夫と答えかけ、思いっきり首を振りながらこの今の状況を尋ねた。
休日の朝。
肌寒さに目を覚ました俺の身体には、着ていたはずの服や下着が一切無く。
代わりに、両手首、両足にベルトが嵌められているだけになっていて。
さらにそのせいで、ろくに身動きが出来なくなっていた。
そこに里優がやって来て…さっきに至る。
「ほ、ほぼってか完全に…裸じゃんかっ…!!」
俺はそう言いながら、どうにか身体を起こして大事なところを足で隠そうとした。ーーーが、身を起こすことは叶わず、足が里優の手によって阻まれる。
「柚瑠。誰が…隠していいって、言った?」
それから里優は俺の足の間を潜るようにして入ると、笑みをうかべ、ぞくっとするような低い声でそう言った。
まずい。
里優の「スイッチ」が、入ってしまった。
「ご、ごめ、でも、は、恥ずかしいんだって…っ!!こんな…カッコ…っ」
俺は泣きたいような思いで、必死にそう訴える。
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