Reversi
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ぱた、ぱたり。 再び駒の裏返る音がして、振り返ればそこに彼がいる。 それは、下降するエレベーターの中、閉じた瞼の裏に見た真昼の夢―― チン、とエレベーターが音を立て止まる。ひとときの夢を羽の入ったポケットにぎゅうと仕舞い込むと、まっすぐ前を向いて一歩を踏み出した。
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