Reversi
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何とも奇妙で、どこか不気味な光景だな。男を含む屋上のありさまを見て、私はそう思った。しかしなぜだか、引き返そうとは思わずに、彼の方へと歩き出した。 空は水色、 若干の薄雲、 袖を揺らすは緩い風。 足の下でぱきんと音が。踏まれた金平糖が砕けたのだ。 おそらくその音が聞こえたのだろう、下を向いていたかの男が顔を上げて私を見た。そして微笑んだ。 「やぁ、よく来てくれたね――」
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