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空は水色、
若干の薄雲、
髪を撫でるは緩い風。
彼は再び空に目をやる。彼のその横顔を見るに忍びなく、私も空を見る。
白い鳩が飛ぶ。黒い鴉が飛ぶ。鳩の群れと鴉の群れ。
と、二羽の鳩に挟まれた鴉が、ぱたん。裏返って白に変わる。
今度は鳩が、後から飛んできた鴉二羽に挟まれて、ぱたん。黒に裏返る。
ぱた、ぱたり。
ぱた、ぱたり。
飛んでは挟まれて裏返り、飛んでは挟まれて裏返り。
ああ、これは――
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