第1章

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→ 「ようし…分かった!! 望み通り景気聖しよう。」 「!!!本当かよ!!?」 「その代わり、目を瞑っててくれ…。」 「おう!」 聖は玄生と改めて向き合う。玄生は素直にきゅっと瞼を閉じ、ぺろりと唇を舌で湿らせた。 「そのまま、そのまま…」 「あんまり焦らすなよ。」 聖は焦れったそうにする玄生の首にするりと手を回し、体を密着させる。 「………っ!」 「よーし!!目を開けて良いぞ!」 「え?」 「任務成功は勿論だが、 それ以上に玄生を守ってくれるようにと願いを込めた。」 唇に何の接触も無いまま、玄生が言われるがままに目を開き聖の手元を見ると、首にはいつの間にかネックレスがぶら下がっていた。 「おー!!なんだよこれ!!貰っていいのか?」 「あぁ、貰ってくれ。 以前、お洋服を買ってもらったからな…そのお返しだ。」 「そんなん、気にしなくていいのによー。 だけど、すげぇ嬉しいぜ!!ありがとうよ!!」 玄生はまるでおもちゃを与えられてはしゃぐ子供のように、きらきらとした目でネックレスを眺める。 「…気に入って貰えたようで良かったぞ。」  「当たり前だろ! 聖が俺のために選んでくれたものなんだからな!」 聖は安堵の表情と共に嬉しそうに微笑んだ。 「さて、そろそろ、会場に戻ろうか?」 「そうだな! ……って、あれ?もしかしなくとも“こいつ”が景気付け? ……ってことは、おい!!さり気なくまたお預けされてねぇか!?」 「はて、なんのことかなー?」 「聖ー! お前、楽しんでるだろー!!?」 「……玄生、エスコートはしてくれないのか?」 明らかに話を逸らすかのようにエスコートをねだる聖に、玄生は呆れつつも、さも当然とばかりに破顔した。 「……全く… …喜んで!お姫さん。」 おわり! image=487565389.jpg
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