第1章

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 「流石にアレはいけません!」  ラミがあわてて間に入る、間一髪のところで攻撃を防ぐ。  「浩二殿、後もう少しです悪霊達がせっかくのよりしろを手放すまいと、焦ってきています、母親の自我がもどりつつある証拠です!」  「わかった、なんとかするよ、いやしてみせるよ」  そう言って息を大きく一つすると、ゆいちに手を差しのべて話かける。  「一緒にいこう! ゆいち、いやゆいちお姉ちゃん!」  「えっ!?」  ラミとゆいちが同時に声をあげる。  「思いだしたんだ俺、ここまで来る途中で母さんの記憶があちこちにあった、その中に一つあったんだよ」  それは子どもの頃に母親にたずねた記憶、自分が長男なのになんで浩一ではなく浩二なのか。  その時母親はこう答たのだ、最初に産まれたのは女の子、だから母親の結子の一文字と長女という意味を込めて"結一"と名ずけたと、しかしこの赤ん坊はのちほど病により死ぬ事となる。
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