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「どうやら失敗したようですね、うぅむこれはいけません」
先生と呼ばれた男が顎に手をあて考える。
―失敗?? 何が?― 嫌な予感が頭をよぎる。
「ならしかたありません!」
そう言うと男はこちらに歩みより、手をかざして目を見開いて背中から羽を生やす! は、羽!? あまりにも唐突すぎてポカーンとしてしまう、よく見れば頭には金色に輝く輪もあった。
「見ての通り私達は天使なのです」
さも普通にさらりと言う男に俺は、ソウナンデスカとかたことに答えるのに精一杯だった。
「私もだよ!」
そういうと女の子がウン、と可愛くうなり背を丸めると、ぽんっと音がして可愛く小さい羽と輪が現れる。
「と、いうわけでして、改めて私はラミと申します、この子は見習いの―」
「ゆいちだよっ!!」
女の子がえっへんと胸をそらして答える。
黒髪のポニーテールが軽く揺れている向こうの背中に見える羽はどうやら本物らしかった。
「どうやら本当みたいですね、で、用件はなんでしょうか?」
とりあえず動揺が収まらない中、信じる事にした俺は話だけでも聞く事にして席を勧めた。
-人間って、理解超える事がおきると逆に冷静になるよね!―
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