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「ここらへんに微弱な反応がありまして・・・ようするに審査として試すにはちょうど良いかとおもいまして、試験も兼ねて迎えにきたというわけでして」
「・・・ようするに? でるわけですね?」少しヒヤッとする。
「いえいえ、まだでるという程でもないので、それならばとゆいちの見極めを兼ねてきたんですよ」
ラミはそう言いながら少し困った顔をする。
「なるほどで、なんで僕の家に? ラミさんでしたっけ? 先生の力で居場所くらいは解るんじゃないんですか?」
ふと疑問に思った事をたずねる、天使なんだから簡単にみつけられるはず。
「いゃあ、なかなかのご指摘ですね、もう少し強い存在ならわかるんですけど、先程も言ったように微弱なので、後は地道に探し回らないとだめなんですよ」
そう言いながら頭を掻く。
「だから見つける間だけ、なるべく一人で住んでる人に頼んでお家にいさせてもらおうって事になったんだよ」
ジュースを飲みおえたゆいちがこっちを振り向いて見上げる。
子どもの本能なのか計算してなのか絶妙な角度で見上げるその顔は、捨てられた仔犬みたいな放っておけないそんな感じだった。
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