プロローグ

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私の顔に冷たい雨粒があたり、口は泥の味がしている。 どうやら私は倒れていたらしい。 においがする……。 この臭いは……何か焦げてる臭いだ。 パチパチと遠くから音も聞こえてくる。 「ーっ!!!」 ここでようやく起き上がり辺りを見た。 私驚きと恐怖で声が出せずに思わず後退りをする。 ドサッ…………。 「痛ー…………」 何かに躓いた。 思わず躓いた物を見てしまい、更に恐怖し吐き気がした。 足元には腹の中ものが傷口から飛び出ていて頭部は体と逆の向きに捻られ、今にももげそうなヒトの死体が転がっていた。 胃液の味が口に広がり、近くの樹の根元に全てをぶちまけ少しスッキリとした。 改めて辺りを見渡した。 焼け焦げた大地に死体がゴロゴロと転がっている。 ほとんどは普通の服を着ているが、数えられる範囲で鎧を着こんでいる死体があった。 遠くでは家がまだ燃えそのあたりから獣のような雄叫びが聞こえた気がした。
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