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振り返った咲山さんは、怪訝そうな顔、してた。
……ま、そうだよな。
いきなり、あまり接点のない男に話し掛けられたんだから。
「あの、よかったら、その、
……今度俺と、一緒に食事、付き合ってください!」
「え、ちょっと……。
とにかくこっち、来てください」
戸惑っている咲山さんの声に、下げている頭を上げると、
目の前には真っ赤になってる咲山さん。
……そして思いっきり、周囲の視線を集めてた。
「……はい」
……恥ずかしい。
もっと場所、選べよ、って話。
この機会を逃したら、もう咲山さんに会えなくなるかも、
そう思うと一杯一杯で、考えなしに突っ走ってた。
そのまま咲山さんに引き摺られるように、
人気のない場所へ移動する。
「……すみません。俺、考え無しで」
「そうですね。
お誘いを受けるのは嬉しいんですが、
もうちょっと場所を考えて欲しかったです」
「ほんとすみません……。
不快にさせましたよね。
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