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「あぁ、まだ教えてなかったね。
あの人は【吉田松陰】。
この松下村塾で人に学を教えている人だよ」
栄太郎はそう教えてくれた。
栄太郎の言葉を聞いて思い出したのか、男の人も自己紹介してくれた。
「すみません、まだ自己紹介していませんでしたね。
私の名は吉田松陰と言います」
その人はそう言って微笑む。
「松陰、せんせ……?」
「そうですよ。
これからよろしくお願いしますね?」
先生がそう言ってくれたから私は笑って頷く。
部屋の中にほのぼのとした空気が流れたとき、襖が開いた。
「兄様、失礼致します。
お茶をお持ちしたのと、高杉様達をお連れしました」
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