前章

5/10
前へ
/87ページ
次へ
「あぁ、まだ教えてなかったね。 あの人は【吉田松陰】。 この松下村塾で人に学を教えている人だよ」 栄太郎はそう教えてくれた。 栄太郎の言葉を聞いて思い出したのか、男の人も自己紹介してくれた。 「すみません、まだ自己紹介していませんでしたね。 私の名は吉田松陰と言います」 その人はそう言って微笑む。 「松陰、せんせ……?」 「そうですよ。 これからよろしくお願いしますね?」 先生がそう言ってくれたから私は笑って頷く。 部屋の中にほのぼのとした空気が流れたとき、襖が開いた。 「兄様、失礼致します。 お茶をお持ちしたのと、高杉様達をお連れしました」
/87ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加