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私は、斬られたの……?
晋作に……。
そんな事を考えている間に私の身体は地面へと崩れ落ちていく。
「雪華!!
てめぇは……高杉か!?」
「あぁ、そうだが?」
「何で雪華をッ!!」
左之さんの叫び声が聞こえる。
動かなくなっていく体を無理に動かし、晋作の顔を見る。
その顔は冷たく私を見下ろしていて、狂気をはらんでいる様な気がした。
「何故かって?
其奴の思想が変わっちまったからだよ。
……なぁ雪華、復讐の為に新選組に行くって言ってたのに今は色恋に夢中か?
稔麿や松陰先生はどうでも良いってのか?」
言葉を発する力さえなくなりそうな私はゆっくりと首を振る。
「口だけなら何とでも言えるさ。
まぁ良い、お前ももう死にかけだからな」
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