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雪華が俺の腕の中で死んでからどれくらい経ったんだろう。
雪華が死んでからの毎日は色を失ったようで何も感じなかった。
だけど今、俺は雪華の元に逝く事が出来るようだ。
「……っ、はぁ、」
戊辰戦争の最中、新選組と離れ、新八と離れ、一人参加した戦。
負ってしまった傷は深く、助かる傷ではない。
雪華……俺が死んだら、お前は迎えに来てくれるか?
笑って来てくれるのか、怒りながら来るのか……はたまた来てはくれないか。
ボヤケる視界から目をそらす為に瞼を下ろし、緩く笑みを浮かべる。
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