三日月

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 こんな時に限って新城が中国と大きな取引をしようとしていた。  日本の金属製造業に対して大幅な原材料費の削減を提案し、今まで日本で製造していた金属の部品を中国で一手に製造してはどうかというものだった。  この話がうまくいけば、毎月かなりの売上が見込めるとあって、あれよあれよという間に社をあげてのプロジェクトとなっていた。  当然、夕弥も例外ではない。  何かと駆り出されては、今一番関わりたくない二人と毎日のように顔を突き合わさなくてはならない羽目になった。  それは殊の外、神経をすり減らすもので、気が付けば体重が2㎏も減っていた。  痩せたいと嘆く女は、ぜひ神経をすり減らすべきだと思った。
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