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そのまま龍皇に見つからない内にと、早めに学校を後にした。
私の方が先にいたのに追い出されるのは癪に障るけど、あいつらに関わるとろくなことがない。
接触しないに限る。
裏センターに向かうタクシーで、そんなことを考えていた時だった。
「うわっ」
キキーッッ
「きゃっ」
タクシーが信号もない路上で急ブレーキを踏んだ。
「何!?」
「すみません! 族っぽいバイクが何台も飛び出してきて!」
「凜で間違いないな」
フロントガラスのすぐ前には、ついさっき二度と会いたくないと願った奴らが並んでいた。
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