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「夜の女王 凜だな?」
もう一度西山啓吾が脅すように尋ねた。
コイツの声はその筋の家だけあってかなり迫力がある。
タクシーの運転手さんはビクッと肩を震わせた。
裏センターまではもう少しだし、巻き込むのは申し訳ない。
諦めて五千円札を渡して外に出る。
「そうだけど、何?」
外には総長以外の幹部四人が待ち構えていた。
「俺らは
「知ってる。暴走族の龍皇でしょ」
……ああ」
「知ってるなら早いじゃん」
「一緒に来てもらう。お前の情報が欲しいと晃……うちの総長直々の要望だ」
「倉庫まで来いってさ。本当なら総長の女しか入れないんだけど、特別に」
本当に身勝手な言い分だ。
こいつらは何も変わってない。
思わずため息が出た。
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