世界の違い

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仕事の早さは流石としか言いようがない。 携帯が震えたのは、正午目前。 日曜ということもあり、まだ俺達がベッドでまどろんでいた時だった。 「ククッ」 「どうしたの、統也?」 「いや……」 寄り添う佑に画面が見えないよう、ポケットにしまいながらも笑いが止まらない。 《作戦成功》 そのたった四文字に、俺の欲望が満たされたのを感じた。 昨日はたっぷり俺の愛を見せつけた。 普通の高校生では手も届かないような贅沢を、この俺から受け取る佑を見て、馬鹿な女共は何を思ったか。 抱きしめ、愛を囁き、キスを贈る。 無償の愛で佑を包み、溺れさせ、佑もそれに応え、俺だけを愛す。 そんな姿を見て、あの夢見る聖女様は何を思ったか。 「いいな」 「何が?」 「お前は気にしなくていい。今日一日、ここで俺に溺れていることだけを考えておけ」 「ん……」 言い聞かせながら佑に口づけて。 再びベッドに縫い付けた。
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