15025人が本棚に入れています
本棚に追加
「それで、田中さんは統也に何の用なの?」
「え、あ……」
向き直って、淡々と聞く。
それでも彼女の視線は統也に向いたまま。
この瞳、知ってる。
パーティーや裏センターの女の人達と同じ。
「その……」
統也の見た目と色気にやられた、恋する女性のもの。
「とっとと言え」
統也に愛されているのはわかってるし、離れる気もないけど。
それでも統也の突き放すような言葉に、ちょっと安心した。
「美亜子、大丈夫?」
「落ち着いて」
「俺らがついてるから、言いたいこと言えって!」
「う、うん。ありがと……」
クラスメートの白々しい応援を受け、顔から赤みが引き出した彼女はようやく本題を切り出した。
最初のコメントを投稿しよう!