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「な、な……」
統也の常軌を逸した甘々攻撃に照れたのか、
それとも理解できなくて困惑してるのか、
その両方か。
彼女は暫くの間顔を真っ赤にさせて、言葉にならない声を紡ぐばかりだった。
そんな空気を打ち破ったのは、空気の読めない亜紀。
「お、ラン今日学校来れたんだな!
なんか親父達が話してたから、とーぶん監禁せーかつだと思ってたぜ!
また俺が食料持ってくことになると思って、ゼリーとかフルーツとか買い込んできたのに。
まーいーや! 授業サボって応接室で食おう!」
ちょうど今、登校してきたらしい。
相変わらずゆるい恰好で、おバカなことを言ってる。
そして手には、そんなに食えるかって量の食料品。
そんな亜紀だけど、田中美亜子には救世主に見えたらしい。
「神田君! 監禁生活って……おかしいと思わないの!?
蘭沢さんと友達で、ギリの兄弟になったんだよね?
女友達作ってほしいとか、高校生活楽しんでほしいと思わない?
プリクラとクレープの寄り道したりして笑ってほしいと思わない!?」
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