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「蘭沢さんもみんなも! こんなの間違ってるよ!
私達高校生なんだよ!?
ちゃんと学校行って勉強して、そのっ恋愛だって……
クレープ食べに行ったりとか映画行ったりとかっ、もっと清純なお付き合いをするべきでしょっ!?」
「キラキラ文庫」
まくしたてる彼女にたった一言。
統也の口からはまるで似つかわしくない、可愛らしい単語が発せられた。
「え、な、……」
「俺と佑を見て、大人の恋愛にでも憧れたか? 遠くの本屋までご苦労なことだな」
うろたえる田中美亜子をよそに統也は意地悪く笑って、私を抱きしめていない方の手で数枚の写真を取り出した。
角度的に私からは見えないけど、クラスメイト達にはそれが何だかわかるらしい。
再びクラスにざわめきが戻る。
「何で、それ……つけてたんですか!」
「ああ、それくらい軽いからな」
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