世界の違い

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「わかった?  ここはあなたが思ってるようなとこじゃないの。 早い内に家族に泣きついて転校させてもらったら?」 真っ直ぐに見据えて、冷たく言い放つ。 「そんなことない! みんないい子だもん!」 「男が何人もいても? 女遊び激しくても? 言っとくけど、この学校にキレイな子なんていないよ。 クラブ遊びも当たり前だし、同級生の彼氏とったりとかもザラ。 このクラスにも何人もいるよ? 統也や私の元カレ狙って近づこうとした奴」 あの子とあの子とあの子ね。 丁寧に指差して教えてあげれば、彼女はよほど驚いたのか目を見開いた。 「え、嘘? チカちゃん違うよね?」 「だってさー。晃さんもめっちゃいい男だし、普通に狙うでしょ?」 「ねー、何でこいつばっか」 「てかさ、美亜子だって統也さんに惚れたんでしょ? なら同じじゃん! イケメンでこの辺り仕切ってて金もあるとか、身体使ってでも手に入れたいじゃん」 三人はさも当たり前のように言って、更に田中美亜子を追い詰めてくれる。
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