第1章

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朝8時20分、学校に到着すると嫌でも多くの視線を感じた。 この格好が浮いているんじゃない。 寧ろこの格好が普通。 偏差値40 不良どころか暴走族まではびこるこの私立弘山高校は、寄付金さえ払えば誰でも入れるともっぱらの噂だ。 暴力沙汰で前の学校を退学になった生徒や九九さえ知らない成金息子があちらこちらにいるから、間違いなく真実だろうが。 そんな学校で化粧をしていない女子なんているわけがない。 私はこの学校の『普通』だ。
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