第1章

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なのに注目を集める理由はただ一つ。 「また気合い入った格好してるよ、クイーン」 「用意に何時間かけてるわけ?」 「これ見よがしにネクタイまた新しいブランドだし」 「元・クイーンでしょ?」 「だよねー、しょせん龍皇の前じゃ遊びの女だったし」 「しつこく綴って接近禁止命令まで出るってどんだけだよ」 「それでもクイーンでいようとするとかマジ見苦しくね?」 この高校で、私は有名人だから。 クイーン。 それがつい四か月前までの名前。 いつもおしゃれでセンター街では結構知られた存在。 毎日更新していたブログは大人気で、多い日は一万アクセスを超えたし、モデルのスカウトも何度もあった。 女子からは一目置かれていたし、何より『龍皇の姫』にもっとも近い存在と言われていた。
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