第1章

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   シングラリティ(トシユキ機)近接武器を取り出し、構える。    味方艦隊より、次々に妨害兵装が射出される。 ○同・敵艦隊    シングラリティ(トシユキ機)敵艦隊に突っ込んでいき、クサナギと同等の艦に斬りかかる。 トシユキ(M)「そこにいるのは…誰だッ!」    一瞬だけ船内が見え、イチルの姿を確認する。 ○暗転 トシユキ(M)「世界を救おうとすれば、するほど仲間を失っていく。…なぜだ?」 ○マレノブの口元が邪悪に歪む。 《シナリオ・最後》 ○戦火の中(夜)    背景には、大太刀で胴体を貫かれているシングラリティ(マレノブ機)と、同じく大破状態のシングラリティ(トシユキ機)    トシユキ、傷を負い地面に膝をついているマレノブに銃口を向けている。 トシユキ「武器が売れなくなるから、永遠に戦争を続けさせるだと? 最初の話とはえらい違いだな。あれを使えば、世界を救えるのではなかったのか?」 マレノブ「…お前には見込みがあった。『世界を救う』などとチラつかせておけば、すぐに飛びついた」    マレノブ、嘲笑。    トシユキ、マレノブの右脚を撃つ。    マレノブ、悶えている。 トシユキ「これから世界はどうなる? お前の言う、『向こうの世界』と『こちらの世界』の同一を解くには、どうしたらいい?」 マレノブ「…シングラリティが破壊され、特異点が消え去った今、徐々に世界は元通りに再構成される」 トシユキ「失った俺の仲間は、皆もどってくる?」 マレノブ「その通りだ…。ほら、どうした? 喜べよ?」 トシユキ「それで…お前は『向こうの世界』と『こちらの世界』…一体、どちらの世界の人間なんだ?」 マレノブ「どうして、そのようなことを気にかける?」 トシユキ「お前をここで殺したとして、もしも、お前が『こちらの世界』の人間でなければ…お前は、もう一度過ちを繰り返すからだ」    マレノブ、大笑。    トシユキ、マレノブの頭を撃つ。
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