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外国の方なのに、緑茶を所望とは。
学生時代、日本に留学してただけあるな。
さっき、お義母さんが、奥さんも日本人だったと
言ってたっけ。
ソファは狭いので、テーブル席に座ってもらい、
お茶を出した。
「今夜は尊士は居ないのかい?」
「いえ、今お風呂に、あ、上がったみたい」
ドアが開いて、尊士が姿を見せる。
「こんばんは、夜分すまないね。お邪魔してるよ」
「なんで?」
肩にタオルをかけ、上半身裸のまま、わたしとレオンさんを
交互に見る。
さあ?と、首を傾げてゼスチャーで答えると、レオンさんが
自ら尊士に説明した。
「美千代に住所を聞いたんだ。
わたしも帰国する事になってね。
最後にどうしても、君達にお別れを言いたくて」
レオンさん、帰国しちゃうんだ。
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