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龍田『だから天龍ちゃんは余計なこと考えずに、提督と普段通りこれからも接していけば良いのよ』
天龍(……なーんて龍田は言ってたが、やっぱ一抹の不安は拭いきれないな)
天龍(実は前から思う節はあったんだよな。提督は俺達天龍型を、『天龍』と『龍田』じゃなくてただの『燃費の良い軽巡』としか見てねぇんじゃねぇか、とか)
天龍(……丁度良い機会だ。このまままた有耶無耶に忘れるより、いっそのこと提督に問い質してみっか)
天龍(提督は執務室に……いるな、『在室』の札が出てる)
コンコン
提督「どなたー?」
天龍「提督、俺だ」
提督「オレオレ詐欺ならお引き取りくださーい」
天龍「いや分かるだろ天龍だよ!!」
提督「おー天龍か。入って良いぞ」
天龍(アレ、本気で詐欺と思われてた?)
天龍「まぁ良いや、邪魔するぜ」
ガチャ
提督「よぉ天龍、何の用だ?」
天龍「ちょっと提督に聞きたい事g……」
提督「……」サスサス
多摩「♪」ゴロゴロ
天龍「……何やってんだ?」
提督「多摩のアゴ撫でてる」
天龍「なにゆえ?」
提督「何か可愛いじゃん」
天龍「へ、へぇ……」
提督「あれ、引いてる?あのな、多摩は可愛いんだぞ。放置ボイスとかたまに無性に聞きたくなるんだ」
天龍「そうかよ……」
提督「お蔭で遠征にすらあんま出てないが……放置ボイス聞きたい時に母港に不在だったら困るからな」
多摩「♪」ゴロゴロ
提督「多摩は軽巡じゃ平凡だしレベルも強くは無いけど、俺にとっては欠かせない存在なんだよなぁ」
天龍「……!!」
提督「そういや天龍、お前何の用で来たの?」
天龍「……なぁ提督、俺ってこの艦隊にいる意味はあると思うか?」
提督「そりゃ低燃」
天龍「低燃費以外で。提督にとって俺って何なんだ?もし俺以外に低燃費の新造艦が出たら、提督はどうする?」
提督「いきなり変な事聞くな……そりゃあ、天龍は掛替えの無い存在だな。例え燃費が悪くても大事な仲間だし。と言うか、ウチに所属してる艦娘でどうでも良いヤツなんていないけどな」
天龍「!!……ヘヘッ。そうか、分かった。じゃあな、たまには俺も出撃させろよな!!」
バタン
提督「お、おう……もう帰るのか」
提督「何だったんだ?」
多摩「……提督、手が止まってるにゃ」
提督「あっ、悪い悪い」サスサス
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