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男 「お、俺?」
女 「お前の為に、俺がどれだけ努力したと思ってる!三桁だった体重を干からびる思いで今の体重まで減らして」
男 「さ、三桁……」
女 「骨がえぐれるほど整形して」
男 「ほ、骨まで……」
女 「性別まで変えて」
男 「は?え、性別?」
見つめ合い、一瞬の沈黙。
女 「……俺はなあ、お前の幼馴染の孝志だよ」
男 「孝志(思考停止)……って、あの、成長期と共に脂肪を蓄えるだけ蓄えて、見てくれだけなら幕内力士顔負けの、あの孝志!?」
オカマ「ふ……そんなふうにしか覚えてもらっていないのは、悲しいところだけど、そうだよ」
男 「がっ!」
オカマ「幼稚園の頃から、俺はずっとお前だけを見てた」
男 「そんな前!?」
オカマ「でもお前はそんなこと気付きもせずに、唯の友人として俺に接してた」
男 「当たり前だろ!」
オカマ「それでもいいと最初は思ったさ。お前が話しかけてくれる。それだけでも、俺は天に昇る程、嬉しかったから。楽しかったなあ。お前のいる学校生活は。体育で見るお前の生足は、最高にまぶしかった。特に水泳の授業で、水に濡れるお前の素肌ときたら……鼻字を抑えるのに苦労したもんさ。ふふ、今思い出しても、どんぶり10杯はいける」
男 「(聞いている間、のたうちまわって)やめて!楽しかった10代の記憶が、一瞬で恥辱にまみれるから!」
オカマ「……でも、高校にはいって、お前に彼女が出来て、俺は始めての絶望を知った。悲しくて、辛くて、いっそ死んじまおうかと……。
男 「そうしてくれてたら……」
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