江戸時代末期

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「まぁ、入ってよ。」 「お、お邪魔します!」 たどり着いた先は、少し大きめの宿舎のような場所で、私は言われるがままに門をくぐった。 門をくぐった先には数人の男達が居て、物珍しそうな目で私の事を見てくる。 ジロジロ見ないで欲しいわ恥ずかしい。 「ふふっ、此処に女性が来るのが珍しいんですよ。 あまり気にしないで下さいね。」 確かにすれ違う人は皆、男ばかり。 すれ違う時に「お疲れ様です!」と挨拶をされる沖田は此処ではわりと偉い人なんだろうか。 「さぁ、着いたよ。」 やがて沖田は、1つの部屋の前で足を止めた。 「失礼します。」 おそらく偉い人であろう沖田が、腰を低くして挨拶をしているところから、この部屋にいるのは更に偉い人なんだろうという事が予想できる。 「し、失礼します。」 沖田の後に続くように私は部屋へと入った。 部屋の中に居たのは、ガタイのいい男と、キセルを手に持った眼つきの悪い男。 「なんだ総司、女連れとは珍しいじゃねぇか。」 「こりゃあ驚いたなぁ。 しかも、えらく可愛い女じゃないか。どこで拾ってきたんだ?」 キセルを吹かしながら無表情で言う男とニヤニヤしながら話すガタイのいい男。 ………ん?
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