第2章

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「ったく、いつもいいっつってるのに…」 呆れながらに支度を終えると部屋から出て。そして辺りを見渡すとドアのとなりに寄りかかる幼馴染みの姿があり。 「雪流ー、起きたかー」 「叶成じゃないから二度寝なんてするかよ」 いつものように冗談をいえば相手はすぐに顔を赤くして反抗してくるが今日はそんな素振りを見せずに。その様子を不思議に思うも深くは追求せず。 「そう言えば叶成って彼氏とかいるのか?」 「なっ!?なななな、なんて事を聞くんだよぅ!」 「…」 相手の焦りように少し疑問を持ち。ふと思いついたことを言ってみようと思って相手の耳に顔を近づけて「もしかして、俺だったり?」と冗談めかして言って。すると相手は顔を真っ赤にして俯いてしまい。 「…そうだよ、好きで悪いか」 次に顔をあげたときは真剣な表情で見つめてきて。まさか本当に好きだとは思ってもいなく言った本人が一番戸惑っているようで。
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