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ツンデレが好きとか言ったけど、こういう子もグーです。
俺の女の子の好みとかはどうでもいいとして、治療の方だが、彼女が傷のところに手を当ててるだけで、なんだか暖かくなりどんどん痛みもひいていく。
「す、すごい……」
あまりの驚きに思わず声を漏らす。
そしてさっきまで流れていた血もきれいになくなり、傷はあっという間に完治する。
「ふう、ほかに怪我したところはありますか?」
治療が終わり、一息つきながら青髪少女が聞いてくる。
「だ、大丈夫です。治療してくれてありがとうございます」
傷を直してもらったのでちゃんとお礼は言う。
「そうですか、それはよかったです。ところであなたは何故このような場所に?見たところここら辺に住んでいる人間ではないようですが」
俺の服装を見ながら質問してくる青髪少女。
「何て言ったらいいのかな?信じないだろうけど、俺ここと違う世界からこの世界にやって来たみたいなんだ」
ここはストレートに伝えてみる。
「異世界から?正直信じられませんがその服装とかは初めてみますね」
やはり信じてはもらえないもよう。
「まあ、いきなり信じてもらおうだなんて思ってないよ。ただ俺はこの世界のことは何一つとして知らないから記憶喪失とでも思ってもらえれればいいかな」
「なにも知らない?ここがどこかもわからないんですか?」
「ああ、ここがどこかもさっき俺を襲ってきたやつのことも知らない」
「ふむ、嘘を言っているようには聞こえませんね。とりあえずここにいても危ないだけなので町の方へ戻りましょうか」
「そうしてもらえると助かります。助けてもらってばかりで悪いけど」
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