出会い

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ある日の夕刻、出水陽香(イズミハルカ)は学校から帰途に就いていた。 すると、突然後ろから何者かの気配がした。 「あの、すみません」 「え?」 振り返ってみるが、その先には誰もいない。 陽香が驚き、なんだったのだろうと悩んでいるともう一度声が聞こえた。 「そこじゃなくて、上だよ」 「へ?」 陽香が言葉通りに視線を上へ向けると、一瞬呼吸を忘れてしまった。 人が宙に浮いていたからだ。 勿論のこと、ここは魔法の世界でもなければ、人が飛べるなどという科学技術があるわけでもない。 今自分は夢でも見ているのだろうか、と頬を思いっきりつねる。 「っ!痛い…」 「プッ!!アハハッ!面白いなー、君は」 どうやら夢ではないらしい、と陽香が思案していると、目の前の人が突然笑い出した。 その様子に少しの羞恥と怒りを覚える。 「何なんですか?いきなり。あなたは何者?」 「なんだと思う?当ててみて」 質問を質問で返され、陽香は戸惑う。
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