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正直な話、陽香はショウが宙に浮いていた時点で、彼がヒトではないことは既に理解している。
しかし、それを認めてしまったら何か良くないことが待っている、と陽香は感じていた。
「別に私が信じようが信じまいが関係ないじゃないですか。なんで、私にそんなに構うの?」
掴まれた手を振り払い、彼を追い返すために、わざと冷たい言い方をする。
ショウは陽香に目を合わせた。
「君じゃなきゃダメだから言っているんだよ。君はラッキーな候補者で、俺のパートナーなんだから」
理解のできない言葉の羅列に、陽香は抑えていたものが制御出来なくなり、ついに声を荒らげる。
「さっきから何なんですか!!候補者って何!?パートナーってどういうことなんですか!?」
「そっか、説明してなかったね。ごめんごめん」
陽香が怒鳴っても、ショウはニコリと笑いながら片手で頭をおさえるだけだった。
「まずね、さっき君には神様より上の存在になってみない?って言ったよね」
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