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NOZOMIは、抱き上げた。
そうしなければならない、と全身に信号が巡ったのだ。
自分が、【女性】として動くようにセッティングされているからか。
「……お腹が空いているんだ」
生命反応が弱くなるのは、維持するエネルギーがないからだ。
そして、尽きれば動かなくなる。
自分と同じであり、しかし半永久的に動く自分とは決定的に違う。
NOZOMIは、思った。
地下へ行かなければ――赤ん坊を連れて。
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