Prologue

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うだるような夏の暑さも終わり、涼しい風が吹き始めた頃の放課後 僕は屋上で綺麗な夕焼け空を眺めながら、これから訪れると思われる終わりに備え待っていた。 涼し気な風が吹く中、終わりを告げに来たであろう人が屋上の重たい扉を開ける音が聞こえた。  「ごめんね・・・忙しいのに急によびだしたりして。」 そう言いながら夕焼けが眩しそうに、手を目元にかざしながらこちらに近づいてきた。  「いや、大丈夫だよ。特に予定なんてないし、今日だって呼び出されてなかったら、適当にふらついているだけだっただろうし。それに、どちらかと言ったら忙しいのは絢音の方じゃない?」 「そんなことないよ。私だって・・・家帰っても勉強するだけだし。」 そう言いながら彼女は俯きながら否定をすると、黙りこんでしまった。 僕はなにか気に触ること言ってしまったのではないだろうかとか そうだ新しい会話を探さなければ等と考えていた。 そんな考えは、先程まで俯き黙っていた彼女の「あのね!」の一言で吹き飛んでしまう形になった。
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