Prologue

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「私、考えたのだけど………………別れましょう? あ!別に、嫌いになった訳じゃないの。ただ、一樹の言った通り、本当に勉強が忙しくて・・・ 受験生だから仕方ないっていうのは分かっているの。 それに、勉強が忙しいのを一樹と会えない理由にはしたくないの。 ……ごめんなさい、わがままなのは解っている。」 そうか……覚悟はしていたけど、実際ここまで堪えるとは思ってもみなかった。 それほど僕は彼女のことが好きなのだろう。 でも、ここで僕がそれこそわがままを言ってしまえば 彼女が一所懸命考えていた時間が無駄になってしまうのではないか? 僕が彼女の足枷になってしまうのではないか? そんな自問自答を繰り広げたところで、答えなんて簡単に出てこないのであった。 そんな自分が発した言葉は「そっか……うん。」という とても薄っぺらく何も残らない空っぽなものだった。
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