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「…じゃ、行くよ」
「…うん、元気で。」
───これが、あたしたちが面と向かってできた、最後の挨拶。
とても簡単なもので、素っ気なくて…
でも、これが精一杯やった。
これ以上なんか言うと、泣いてまいそうで…
自分、馬鹿やなって思った。
馬鹿みたいに、騒いで。
馬鹿みたいに、ケンカして。
馬鹿みたいに、勢いで別れて。
馬鹿みたいに…好きやった。
別れとんのに、なんで見送りに行った?
なんの、期待をした?
戻れるなんて、思ったん?
自分への問いかけに、自分で困る。
ほんま…あたしってばか。
手を振って、見送るだけ。
何もないから、ただの友達やから。
やからお願い、そんな目で見んといて…。
寂しくなるよ…ねぇ…
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