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「まぁ、いいや。見た目がいいのってのは全然別の奴らの話。四天王って呼ばれてるのがいたんだよ」
「四天王?」
「あぁ、ヘタなモデルより凄いのが4人いて」
「それ本当の話ですか?」
梓はシートベルトが許す限り身を乗り出した。さっきの緊張はどこへ行ったという勢いで。
「ホントだけど。え、そんな驚く話?」
「驚くというか、信じられないです」
「なんで?」
「だって、そんなの都市伝説だと思ってました」
「都市伝説?」
「そうです。そういうイケメン達のいる高校ってドラマとか漫画とかの定番じゃないですか。もちろん舞台は都会で、田舎にはない設定だし」
首を傾げる岩本をもどかしく思いつつ梓は続ける。
「だから現実とは思えないし、乙女の願望と妄想が生み出した都市伝説の類なんかじゃないかと。いや、そもそも岩本さん以上の人が4人もいるなんて、それだけでも十分伝説レベルですけど」
「ごめん。よく分からない上に突っ込みどころが満載すぎて運転しながら全部指摘できそうにないけど、とりあえず。都市伝説ってそういう意味じゃないよね」
「え?」
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