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「いきなり伸びて一番驚いたのは俺だったけど。高校って一度ポジションが決まったら途中そんな変わらないじゃん。下がることはあっても。だから地味に始まったらそれで終わり」
いわゆるスクールカーストだ。梓の高校でもそんなに極端ではないが、目立つグループや地味なグループに線が引かれていた。田舎でそうなのだから都会ではより顕著なのは想像できる。
「女は背の高い男に憧れるだろ。四天王はみんな1年の時から背が高くて」
「あ、そっか。田舎には背の高い男子は何人もいないから、やっぱり都市伝説的な話に思えるんだ」
自分の発言に納得している梓の横で岩本が怪訝な顔をする。
「あのさ、さっきも思ってたけど、田舎とか都会とかって? そこ関係なくない?」
「ありますよ。だって口裂け女も下水道の巨大ワニも都会の話ですよね。都会じゃなかったら言い伝えとか迷信とかでいいじゃないですか」
「なんか近いようで全くの別物に思えるけど」
「そうです? でもほら、夜に爪を切っちゃダメっていうのは迷信の方ですよね。地域関係ないから」
「でも確か金曜の夜に爪切ったら失恋するって都市伝説もあるよね」
「それ初めて聞きました。なんで金曜に限定? というか、迷信? 都市伝説? どっち?」
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