第1章

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「もちろん知っています。ですので、神器にある細工をさせて頂きました。」 「細工?」 「はい。意志が強く、救世主となりうる素質を持ったものしか、見つけることができず、触れることが出来ないようになっています。」 なるほど、それなら自ずと世界が救われるということか。 「それなら安心だな。」 確かに安心だ。 しかしだ。一番聞きたいことを俺は神様に聞いていない。 「神様。俺はこのあとどうなる?何をすればいい?」 説明はしてもらったが、このままでは元の世界に帰ることも出来ないだろうし、かと言って不安定とか言っていた神界にとどまるのも不安である。 「それなんですけど、一つだけ神器を持った状態でこっちの世界で暮らしてみませんか?」 「暮らします!」 よっしゃ!最初はどうなるかと思ったけど、なんとかチート生活始められそうじゃないか。いや~良かった良かった。 「んじゃ、この腕輪をつけてみて。腕に馴染むはずだから。」 神様がどこから出したのか、手には銀色のブレスレッドがあった。 迷う必要なんかないからな、ささっと着けてチートゲットだぜ! ブレスレットを腕に着けてみると、見事なまでに馴染んだ。 馴染み過ぎた。 ブレスレットが腕の皮膚に溶けるように吸い込まれていった。
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