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◇
「あぁ、君は拒絶されてしまった・・・」
落ちていった男の体を見下ろし、首を振る。
「ネバーランドの入り口は、彼のために開かなかった。残念だよ。君は戻れない人だったんだね・・・」
また、探さなきゃ。
そうつぶやいて、空に向かって上昇する。
キラキラと、妖精の粉が舞い降りた。
少年を取り巻くように、くるくると光が移動する。
「バカね。大人が子供に戻れるわけないじゃない! 子供を探さなきゃ!」
「ティンク・・・。だって、今の子供は、窓の外を見ないんだ。外でだって遊ばない。危ないからって、断られたよ・・・」
悲しそうに、瞳を伏せる。
「全く。永遠に子供でいられるって、素敵なことなのに。何でみんなわからないのかしら?」
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