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「そうだ、ねえ玲一」
「なんだ?」
慶介が何かを思いついたように俺に話しかける。
「次に流れ星が流れたら、皆で何かお願いしようよ」
「へえ、慶介にしてはいい考えね。無い頭で良く考えたわ」
「りっちゃん…、その毒舌なんとかならないの?」
恵の問いには耳を傾けないで、あは、と笑う立華。有人は何を願うか必死に考えている。
「よし、何をお願いしようか…」
「俺! いい案あるぜ!」
必死に考えていた(様に見えた)有人が手を挙げる。
「世界平和!」
「随分とスケールがでかいな…」
「バカは頭がお花畑で羨ましいわ…」
「なんだと!」
立華の罵倒に有人はむっとしている。しかし、十二歳が背負うには重すぎる願いであることは間違いない。
「言い争ってる立華と有人は置いといて…。慶介と恵は何かないか?」
言い出しっぺの慶介に話をふってみるが、うん…と唸っているだけだ。
「恵、何かある?」
「…じゃあ、こういうのはどうかな?」
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