悲劇のR.U.R.

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*序章  ケノス依存主義を是としないテロ組織(ベルエア)はラードゥ・ロフェッサ社にテロを仕掛けた。だが、同社が雇う民間武装組織に返り討ちにされ、幹部達は捕まってしまう。 *第一幕  捕まったベルエアの幹部の死刑判決を無期へと変える司法取引の結果、ドミンと婚約する事となったヘレンは、ラードゥ・ロフェッサ社で新型のケノス(スラ)と出会う。またガルらの案内の下、ケノスの工場を見学。幾つかの実験を目の当たりにし、ケノスは単に廃止すればいいだけの物ではなく、人権を認めるべき者ではないかと疑問に思い始める。 *第二幕  世界では無人のロボットによる代理戦争が広がりつつあった。ラードゥ・ロフェッサ社は戦争市場もほぼ独占状態。だが、一方で結婚したヘレンに跡取りとなる子供が出来ない事にドミンは苛立ち、激しい暴力を振るっていた。結果、少なからず精神を病んでいたヘレンはスラを玩具のように扱っては、密かに身体を重ね、その身を腐らせる憤懣を解消し、そして快楽も貪っていた。  そんな折、ハレマイアとブスマンが出向先でテロ組織によって殺害される。調査に乗り出したファブリは、戦争市場を脅かすほどの民間武装組織の有人ロボットの台頭を目撃する。そこでドミンはアルクイストらに新たな無人ロボット兵器の開発を急がせた。  新型のお披露目とケノス(スラの量産機)の新たな生産体制が整った事を世間に発表しようとした前夜、ドミンは、ヘレンとスラの情事を目撃し、憤慨。スラを破壊した後、ヘレンも殺害する。その後のお披露目でドミンは新型を最も代理戦争が激しく、またファブリの報告のあった地域への導入・介入させ、特定戦争市場の封鎖を発表した。  が、量産型スラは突如として人類からの自立を謳い、ドミンを殺害、お披露目された新型を奪取すると、ロボットによる革命を訴え、人類に対して宣戦布告した。
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