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恋なんて、どんなきっかけで始まるかわからない。前の恋を忘れる為に用意した相手だったのに、本当にときめくようになっていた。
それなのに、それなのに。
宗さんは、静かに告げた。
「この前居酒屋で一緒にいた女、不倫相手」
え?不倫?
「で、お前の事・・・」
喋っちゃったの?
「うん」
喋るか?普通・・・
泣いた?
「泣かれた」
当たり前だよ。
もう、言わないで?
「言わない」
別れるつもりはないらしい。
仕方ない。
私のほうが後だし。
でも、私だって負けない。宗さんの側から離れないって決めた。
面倒な事はごめんだけど、それは宗さんに任せよう。人妻さんとうまくやりながら、私とも仲良くしてくれたら、それでいい。
今は。
そう、今は。
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