第1章

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恋なんて、どんなきっかけで始まるかわからない。前の恋を忘れる為に用意した相手だったのに、本当にときめくようになっていた。 それなのに、それなのに。 宗さんは、静かに告げた。 「この前居酒屋で一緒にいた女、不倫相手」 え?不倫? 「で、お前の事・・・」 喋っちゃったの? 「うん」 喋るか?普通・・・ 泣いた? 「泣かれた」 当たり前だよ。 もう、言わないで? 「言わない」 別れるつもりはないらしい。 仕方ない。 私のほうが後だし。 でも、私だって負けない。宗さんの側から離れないって決めた。 面倒な事はごめんだけど、それは宗さんに任せよう。人妻さんとうまくやりながら、私とも仲良くしてくれたら、それでいい。 今は。 そう、今は。
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