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「はは、危ないなぁ
女の子にあたったらどうするんだよ?
まったく、僕が弾を反らさなかったら、
よけるだけだったら、
彼女にも当たっていたかもしれないだろ?」
「・・・・はっ、弾を反らした?
何を言ってるかわかんねぇが、その女は横領の場を
写真で撮ってる。
殺さなきゃならん。」
一人の男が言った。
「そうなの?
つまり君が先に手を出したんだね?」
ふりかえった時の顔はこちらを睨んでいた。
「ひっ!?
いやあの、私!!
写真を撮るのが趣味でして・・・その
勝手に身体が動いたんです。
癖で・・・・・・つい。
気になったもので、
あの・・・・・はい、今消しました。」
私はいそいでポケットからデジカメをとりだして
削除した。
「・・・・・へぇそっかぁ、君から手をだしたんだね。
さっきのおじさんには悪い事をしたなぁ。」
「・・・・・え?」
「まぁとりあえず、この怖そうな反社会分子を殺してから
きめよっと」
薄ら笑いを決めながら、不敵に立っていた。
「ああん?てめぇこの人数で勝てると思ってんのか?
20対1だぞ?」
「うん、あのさ・・・・・・
なんで数が多いほうが勝って決まってんの?
バカなの?死ぬの?」
「よし3秒まってあげよう。
僕は3秒間何もしないから、その間に何度も撃っていいよ。」
「っは、なめられたもんだなぁ。
権田和良組は絶対にたてついた者には許さない。
死ねよ!!!!!」
男達が一斉に発砲。
一秒にせいぜい全員で撃って40発。
しかし
彼には当たらない。
そして流れ弾が私にも来るが瞬時に脇にそれる。
「3」
まだ続く。
まるで彼の前に、見えない心の壁でも存在するかのように。
「2」
ヤクザも顔がゆがんでいく。
「1」
銃声が鳴り止む。
弾が尽きたのだろう。
「そうそう、僕の一族にも同じような家訓があってね、
一族にあだなす者は皆殺しってんだけど・・・・・」
ああ、もう聞こえてないか・・・・・・はは。」
ヤクザ達は先ほどと同様に、首がいろいろな方向へ、へし曲がっていた。
「ああ、もろいよ。もろすぎる。
そして勝ち負けで言うのなら、僕はおそらく負けだろう。
社会的にまだ存在を認められている、
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