甘くて、幸せ(終)

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「凛、そっちの荷物も貸して下さい」 「えっ?でも忍さん、両手がもう荷物だらけですよ? これくらい持ちますよ?私」 「いいから。こういうのは男の役目です。 貸して?」 「ありがとうございます…」 そう言われてしまっては渡す以外の選択肢はないよね。 両手には散々ショッピングをして買ったたくさんの荷物と、夕ご飯の材料のスーパーの袋。 申し訳ないからスーパーの袋くらい持とうとしたら、こう言われてしまった。 すでに二つの紙袋を持っている忍さんの右手にスーパーの袋を渡す。 紙袋の中身は二人で選んだ食器やカーテンが入っている。 どちらが言い出したわけでもないんだよね。 ただ自然にショッピングをしていると、お揃いのものを二人で選んでいたんだ。
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