甘くて、幸せ (2)

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新幹線はゆっくりと決められた位置までブレーキをかけて止まる。 でも、私の心はブレーキどころか、今からアクセル全開だ。 早く新幹線から降りたくてしょうがなかった。 新幹線の窓から迎えに来てくれているはずの忍さんの姿を探す。 首も目もキョロキョロさせながら。 「いない…なぁ…」 どうしたんだろ? いきなり面会とか入っちゃったのかな? でも、それなら連絡入るよね? 忍さんに限ってホームを間違えるはずないし… もしかしたら、ここに向かうまでに事故に遭ったんじゃ…と、不吉な事まで思ってしまう。 早く会いたくて、顔が見たくて、車掌さんのアナウンスが流れたと同時に座席から急ぎ足でホームまで行った。
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